論論論

蒙昧書捨

技術の発展について

蒸気、機械、電気、通信、情報ときて、次はどんな技術が発達するのだろう。今話題のAIや量子コンピュータは計算機、インターネットによる情報革命の過程の中に収まるものだろう。

技術はエネルギーの革命とそのエネルギーの使い道の革命に分かれる。蒸気と電気はエネルギーの革命だ。ここには農業も加えられるだろう。そして機械、通信、情報は使い道の革命だ。これらの技術革命は別物といっていいだろう。

全く新しい革命は、それ以前の人が考えもしなかったようなものだ。でも、その萌芽は常に存在している。機械革命の前にからくりはあったし、電気だって好事家の趣味としては観測されていた。

エネルギーの革命はしばらくは来ないだろう。核融合が実現したとしても、それは結局タービンを回して発電する今日の電気エネルギーの効率が極端に上がるだけだ。

次に来るものは、動く動作物の革命だろう。内燃機関のある機械工業によって、徐々に電気で動く機械が作れるようになった。電気で動く機械が作れるようになったおかげで、コンピュータが作れるようになった。そして、現代がコンピュータの技術の枠の中にある。

ということは、次の技術はコンピュータがあるからこそ作られる何かということになりそうだ。大事なのは、自動で作れるようになった部分だ。機械が人間の力(単純な動作としての力)を遥かに超えたところから電気機械が生まれ、そして電気機械が人間の力(精密な動作と延々の繰り返し)を遥かに超えたところからコンピュータが生まれたように、コンピュータが人間の力を遥かに超えるところとはなんだろう。精密さや繰り返しは電気機械の延長でしかない。私の予想は「発明」だ。

製品の発案や、企画、デザインといった物質的なもののデザインから、全く新しい発想の商品を次から次へを生産するような道具が次に超えられる人間の力だと思っている。

ちなみに、次のエネルギーの革命、真の革命は重力と時間だと思っている。だから宇宙に飛び出すのが当たり前になるまでは単に電気を効率良く作れるようになった、というのが繰り返されるだけだろう。