論論論

蒙昧書捨

「メアリーの部屋」に関する考察2

以前「メアリーの部屋」について考察を行なった。 ocsiban.hatenablog.jp メアリーが手に入れる新しい知識は「ある神経を作動させられる感覚」なので、これは文章による記述からの理解とは異なるものだ。 ただ、これを認めることで「記述することによって伝…

ボルツマン脳と死ねないこと、そもそも生まれないこと

ボルツマン脳という思考実験がある。 真空の状態からランダムな作用によって、単なる全くの偶然として今の状態と全く同じ状態の脳が無数に生まれうるという考えだ。 これは死とは何かについてとても重要なことを示唆している気がする。 あらゆる地点において…

「メアリーの部屋」に関する考察1

メアリーの部屋とは次のようなものだ。 メアリーという天才科学者は生まれてから現在まであらゆるものに色がない色のないモノトーンの部屋に住んでいる。外に出ることは許されていない。そのため、グレースケールで表される色以外は見たことがない。 だが、…

陰キャと亀、文官、田舎、東洋

陰キャは直接的には根が暗い人間という意味だが、あらゆる人間を指す言葉同様に他の意味も多分に含まれている。 陰キャは陽キャとは違い、暗い分だけどこか「通常とは違う見方」ができるはずなのだ。そしてそれは凝り固まった価値観や広告代理店が推すような…

技術の発展について

蒸気、機械、電気、通信、情報ときて、次はどんな技術が発達するのだろう。今話題のAIや量子コンピュータは計算機、インターネットによる情報革命の過程の中に収まるものだろう。 技術はエネルギーの革命とそのエネルギーの使い道の革命に分かれる。蒸気と電…

死について

死ぬということは、どこまで厳密に考えられるんだろう。例えば人を原子レベルに完全に粉砕した後、再度同じ場所に原子を構成した場合、その人は一度死んだといえるのだろうか。意識が途切れ、二度と復活しないことを死と定義して、そうしてしまうと宇宙が滅…

罪について

罪は何によってその人に帰せられるのであろうか。二人しかいない世界での殺人は罪か。自分の書いた紙によって自分が騙された時、自分は嘘つきになるのか。 この世界に罪が残るとしたら、それは罪を犯した証拠によってなるだろう。時間が経過すればするほど、…

心が軽くなるとき

私は非常にインドアな性分なので、今回の事態(2020年2月からコロナウイルスによるパンデミックが発生し、自宅にいることが求められた)においても会社に行かなくなったということ以外、生活は何も変わらない。 何も変わらない日常は誰も済まない家のよ…

自分に投げかけたい言葉

メンタルサポートを目指した書籍では最終的には「誰にも才能がある」「努力は実を結ぶ」「友達と恋人がいる平凡な日常に感謝」みたいなことが書いてある。 どんな本を漁ってもどこにも自分がほしい言葉が書かれていない。やりたい分野の才能はない。努力はし…

労働の喜びと勤労の喜びは全く別のものだ

労働は一般にやればやるだけそれが自分の利益となるものだ。もちろん時宜を得ない労働であれば作った商品が売れず在庫を抱えることになるだろうが、そうなればあなたは労働方針をすぐさま方向転換できる。 勤労はまったく別の形態で。労働しているのは雇用主…